そして、ソクラテスが自らの信念に従って、自らが善く生きるために法によって定められた死を受けいれた、
そのおよそ2000年後の時代を生きたミルも、こうしたソクラテスにおける人生についての考え方と
善く生きることの価値を念頭に置いたうえで、
冒頭の
「満足な豚であるより、不満足な人間である方が良い。満足な愚者であるより、不満足なソクラテスである方が良い。」
という言葉を残したと考えられることになるのです。