【プレイバック’03】安藤美姫&浅田舞・真央姉妹"ブレイク前夜"ジュニア時代の氷上撮

11月23日、全日本ジュニア選手権のフリー演技に最終演者として登場した安藤美姫(当時15)はルッツ、ループの連続3回転ジャンプを決めた後、国内では初めて4回転サルコーを成功させ、荒川静香以来史上二人目の大会3連覇を達成した。

安藤のライバルで”8頭身美女”の浅田舞(当時15)は同大会で2年連続の2位、3連続3回転ジャンプの武器を持つ妹の真央(当時13)は4位に入った。彼女らのコーチで伊藤みどりを育てた山田満知子氏は、

「みどりは力技のジャンパーだったけど、まだ力のない舞や真央が3回転半を跳ぶってことは器用なんでしょうね。今は技術も進歩してるし、表現力も重視されているから、そちらにも力を入れて指導していかなければ世界には通用しない」

と世界が舞台だと確信している。

安藤は会場にスヌーピーやクマのぬいぐるみを持ってくるまだあどけない女の子。だが昨年から身長が4㎝伸びるなど “少女”から”女性”へと変身途中だ。浅田舞も手足が長く、リンク上では外国人選手にひけをとらないプロポーションを誇っている。このまま順調に成長すれば、 冒頭のセリフも”正夢”となりそうだ。

安藤はこの年の全日本選手権で初優勝。’04年シーズンにはGPファイナルへ出場を果たし全日本選手権も2連覇した。’06年のトリノ五輪は15位という結果に終わってしまったが、’07年と’11年には世界選手権で優勝している。

安藤のライバルと目されていた浅田舞は、シニアになってからは目立った活躍はなく、’09年を最後に競技に出場することはなくなり、レポーターやタレントとしての活動がメインとなった。

浅田真央は’05年のGPファイナルで日本人2人目の優勝を飾り、トリノへの出場が期待されたが、15歳という年齢制限に87日満たなかったことから出場はかなわなかった。しかし、その後’17年に引退するまで、フィギュア界に一つの時代を築くことになるのはご存じの通りだ。そんな彼女たちのブレイク前夜だ。