「製作費20億円」木村拓哉・綾瀬はるか共演映画「時代モノ」が孕む大赤字の危うさ

総製作費は20億円で、東映の手塚治社長も「稟議の判をつくとき、少し手が震えました」と述べたほどだが、いかにヒットメーカーを揃えたとはいえ、果たして元は取れるのだろうか。

「目安は製作費の2~3倍と言われるので、今回は40~60億円の興行収入を得なければ赤字ということになります」
と話すのはエンタメ誌ライターだ。さらに続けて、

「キムタク主演の映画だと、2021年『マスカレード・ナイト』が興収38.1億円、19年の『マスカレード・ホテル』が46.4億円。さらに15年『HERO』が46.7億円、2007年の『HERO』が81.5億円、06年の『武士の一分』が41.1億円で、これらと同レベルであれば合格点と言えます。ただ、時代モノは『武士の一分』が成功している一方、17年の『無限の住人』では9.6億円とイマイチで、今回の製作費に当てはめると完全に赤字に陥ります」