「それでも生きていかなきゃいけないんだということを僕は演じたかった」
「内在的な自分の闘いみたいなものを切り取りたかった」


 そんな彼が俳優として大きく飛躍したのが、ALS(筋委縮性側索硬化症)に侵された主人公に扮し、役作りのため約7キロの減量に挑んだ2014年のドラマ『僕のいた時間』だ。彼はこの時、命の限り懸命に生きる青年の姿を全身全霊で演じてみせた。

「筋肉が萎縮していって、徐々に体の自由が失われていく恐怖って計り知れないと思うんです。それでも生きていかなきゃいけないんだということを僕は演じたかったし、内在的な自分の闘いみたいなものを切り取りたかったんですね、あの作品を通じて」