1989年12月の終わり
日経平均は39000円近くの値をつけ
40000円代もすぐだとみんなが言った
主婦にも経営者にも財テク(死語)なんて言葉が 当たり前に浸透していた

その年の年末年始はまさにバブル絶頂

売りに出された100万円くらいのNTT株は2ヶ月か3ヶ月で初値の2倍だか3倍になり
銀行に100万円を定期で預ければ 一年で6万だか8万ぐらいの利子がついた
一億円を銀行に預ければ年に800万の利子が貰えて 利子だけで一生食べていけるとそう言われ
ゴルフ場の会員権は信じられない価格で売り買いされ 値上がりを続け
数年前には数千万だった土地が数億から数十億に化け
企業のM&Aなんて言葉が出てきて会社も売り買いするものとなり
土地は神話となり
株で財をなし
会社は買収し
給与は上がり 待遇環境は改善され
史上空前の好景気とお金を使う贅沢を味わった
それが表

裏は
深刻な人手不足
資材は軒並み高騰 驚く高値に釣り上がり 人件費は高く 条件を下げて 給与を上げても人が集まらない
経営は悪くないのに人手不足で倒産が当たり前
土地の評価額が上がって 収める税金も高騰 税金が払えずに倒産が当たり前
仕入れが上がり 納品する品物の値上げをしたいのに応じて貰えず 交渉力不足で倒産が当たり前
銀行の貸付金利は二桁代!
100万借りたら年に15万から25万ぐらい返す
なんて出来なくて 担保の土地で支払い あえなく倒産
あそこが倒産してうちも倒産
連鎖倒産がゴロゴロザラザラ
空いたキャパに倒産企業の技術者が起業して入るのも引き継ぐのも当たり前
恐ろしくなる程の倒産数 だったのはあまり知られていない事実

過去最高の倒産数叩き出してた

光と影
泣いた人も多かった