八百長をデータが証明!!!書籍『ヤバい経済学』から。
大相撲の力士は一場所で15番ずつ取組(15試合)を行い、8勝以上すると番付が上がります。
したがって、番付が上がる8勝7敗と番付が下がる7勝8敗では大きな差があります。十四日目が終わった時点で7勝7敗の力士は、千秋楽(十五日目)はどうしても勝ちが欲しいところです。
スティーヴン教授は、7勝7敗の力士と8勝6敗の力士が千秋楽で対戦した時の取組結果を集めたそうです。
その2人の力士の対戦結果は、初日から十四日目での勝敗はほぼ50%の互角であったそうです。しかし、
千秋楽の取り組みになると7勝7敗の力士の勝率が80%と格段に高くなっているという事実がわかったそうです。
実際に平成20年 3月場所 千秋楽の取組および結果(幕内)でも、
豪栄道(東前頭8枚目・7勝7敗) ? 垣添(西前頭14枚目・8勝6敗)
若ノ鵬(東前頭4枚目・7勝7敗) ? 栃乃洋(西前頭8枚目・8勝6敗)
稀勢の里(東小結・8勝6敗) ? 琴奨菊(西関脇・7勝7敗)
千代大海(西大関・8勝6敗) ? 琴光喜(西大関・7勝7敗)
ヤバい経済学の指摘していた状況になっている取り組みがあった。
まさに、指摘通りの結果になっている。
 ○ 豪栄道(8勝7敗) ? 垣添(8勝7敗)  × 「上手投げ」で「豪栄道」の勝ち
 ○ 若ノ鵬(8勝7敗) ? 栃乃洋(8勝7敗)  × 「寄り切り」で「若ノ鵬」の勝ち
 × 稀勢の里(8勝7敗) ? 琴奨菊(8勝7敗)  ○ 「上手投げ」で「琴奨菊」の勝ち
 × 千代大海(8勝7敗) ? 琴光喜(8勝7敗)  ○ 「突き落とし」で「琴光喜」の勝ち
見事に4番とも7勝7敗だった力士が勝ちを収め、8人揃って8勝7敗で三月場所を終えた。
著者は、データをどういじっても出てくる答えはいつも同じだ。
相撲に八百長なんかないとはとても言い切れない、と。