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購入した
同人作家アリスが周囲に翻弄される一般向け漫画。なお、前スレでご推薦賜った
「れいうじうつほがすてみでおそいかかってきた」の作者さんによる作品である

あらすじ
特に華があるわけでは無いが、定期的な投稿を絶やさない堅実さが売りのアリス
丁寧とは言えないもののネタ見つけから仕上げまでが素早くタイムリーな魔理沙
遅筆ながら独自の世界を確立した作品を産みフォロワーも多い本格派のパッチェ

三者三様の個性を持ちながら互いの良さを認めあい、補いあう3匹の魔女たちは
幻想郷の同人界という魔境オブ魔鏡でサークルを結成し細々と活動を続けていた
だが、そんな平穏と充実に満ちた日々に「時の経過」という名の魔物が牙をむく
長年活動を続ける内、気がつけば三匹とも"そこそこいい年齢"になっていたのだ
あの霊夢さん(即売会主催者)さえ、今や一児の母。えびす顔で子育て中なのだ

夏コミに向け新作の内容を詰める会議の場で、まず魔理沙がおもむろに口を開く
「近々結婚するからサークルを抜ける。こっから先は二人だけで頑張ってくれ」
動揺が悟られぬよう目を泳がせながら祝福するアリスを、パチュリーが追撃する
「持病で体力が落ちてるし、商業の仕事もある。同人活動のペースを下げたい」
ちょっと待ってと懇願する隙も与えず、話の方向はサークル解散へと傾いていく

数少ない友人達の心変わりで、ただ一匹魔境の中に取り残されてしまったアリス
精神は耗弱。バイト(人形劇)中もブツブツと悩みが漏れ出しキモがられる始末
日に日にやさぐれる心。そんな折ツイッターのフォロワーからエロ絵リクが届く
そもそもKENZEN作家にエロリクをする時点で下手すればブロック案件だが
最早アリスに冷静な判断力もクソアスペを拒絶する気丈さも残ってはいなかった
「ひょっとしたらこれが新たな創作意欲、境地への入り口となるかもしれない」
そんな思いで投稿したエロ絵が、なんと過去最高評価。そして地獄の門が開く

エロ同人いけるんやん!と錯覚したアリスは早速次回のコミケに向け制作に入る
最初の内は巨根、巨乳などインモラルな世界観を描き殴る楽しさに浸っていたが
すぐに飽き、合体の擬音や白濁液を延々と描く自分に対し嫌悪感さえ生じ始める
そも、ほのぼの系微百合が趣味のアリスには汚っさんを描くこと自体苦痛なのだ
遂には現実と空想の区別が無くなり、バイト中に隠語をまき散らしてクビとなる

そしてアリス渾身の迷作「爆乳ふたなりメイド尻姦〜白濁ぶっかけ祭〜」が降臨
絶望的な「コレジャナイ感」と拭い去れぬ不安を抱えて挑んだコミケは、無事大爆死
昼を過ぎても一向にハけないエロ同人を前に廃人と化したアリスは宅配さえ忘れ
泣きそうな顔で大量のダンボール箱を乗せたカートを押し家路につくのだったトホホー

講評
……という夢をみたのじゃ。というのが本作のオチ。救いがあると言えばあるが
そもそも本作は作者さん自身の実体験を基にしていると思わしき部分が多々あり
どこまでホッとしていいのか分からない点が、そんじょそこらのホラーより怖い
こんな重たく切なくいたたまれない気持ちにさせられた実話系の東方二次創作は
ぼく史上では「さとり様の尿管にこいしができる話」以来の暴挙である
ただ一つ言わせて頂きたいが、ぼくは「二次創作」には4つの意義があると思う
1 いずれ商業界やオリジナル作品に羽ばたくための登竜門。プラクティスタイム
2 窮屈でマネー至上主義の商業界では実現不能な、自由で豊かな創作活動の実現
3 1とか2とかどうでも良いから、好きな世界を好きな仲間たちと共有したい
4 1〜3なんかどうでも良いけど、とりあえず儲かるからやっている
怖れながら、以上4号のいずれにも当てはまらなくなってしまった二次創作活動は
ただただ辛いだけな気がするので、いったん距離を置くことがよろしいかと存ずる

なお、儲かるとか儲からん以前に、作者さんは作品の価格設定が異常に安いと思う
というか、現在22円で売ってらっしゃる作品まである。東南アジア在住なのか?
なんというか、こう、「自分を安売りしないでください!!」とビンタしたくなる
てなわけで支援の意を込め、推薦ではないが「ごぶさたぎみの赤蛮奇」を購入した
なかなかぼく好みのおっぱいで良かったですよ?長いおっぱいってロマンあるよね