>>533
萃夢想
鬼は一般に陽気で酒好き、勿論宴も大好き、人間との真剣勝負が大好きで、勝負事なら格闘だろうが呑み比べだろうが何でもする。
気に入った人間を見つけると人間が用意したルールで戦おうとする。そして、勝負に勝つとその人間を攫って行くのである。

鬼は楽しいと思ってやっていた事だが、人間はそれを楽しむすべを知らなかった。どれも人間が敵うレベルでは無かったからである。
本当は人間も鬼に勝つぐらい強くなれば、互いに楽しむことも出来たのだが、それもしなくなった。
そればかりか人間は、卑怯な策で鬼を一網打尽しようとした。

鬼は、繰り返される卑怯な鬼の乱獲により、そんな人間達を永遠に見捨て人間の手の届かない場所に移り住んだ、と伝えられていた。