信州のだれもいないはずの山奥に夜中になると灯りが点る
耳をすますとかすかに酒宴のざわめきのようなものも聞こえる
獲物を追ううちに日がくれて道に迷った地元の猟師がたまたまこれに出会い、不審に思って近づこうとするが、
途中でなぜか気味が悪くなり引き返した
何日か経って昼間に同じ場所に来てみると、ちょうど引き返した場所から先が底も見えないほどの深い渓谷になっており、あのまま進んでいたら命はなかったと猟師は肝を冷やした
土地の古老に話を聞くとそんな山奥で夜中に騒ぐのは狐狸妖怪の類いだという