>>270
購入した
天子を主人公とした東方二次創作ゲーム
いわゆるゼルダ等に端を発する「アクションアドベンチャー」の一に属すると思う

ストーリーは、突如スキマから全裸の罪袋が出現したり、ひまわり妖精が凶暴化したり、
人里にハッピーハッピー教団が現れたりと、色々一度にハジけた感じになった幻想郷に、
クソ暇を持て余した天子が颯爽と現れ、幻想郷をお散歩がてら殺害して回る感じだと思う
天子、スキマ、罪袋等のキーワードから、ラスボスは「いつものあの人感」がハンパない

プレイヤーには剣劇と遠距離攻撃とボムという、とてもシンプルな攻撃機能と、
加速(ダメージ判定有)という単純な回避機能しかついていないように思われる
成長要素もなさそうで、唯一、何人かいるプレイアブルキャラクターの組み合わせが
実質の強化要素ではないだろうか。最初にみすちーが仲間になるのは意外だった
ただ、天子もみすちーもイラっとするくらいクッソ使えない。てか敵の火力が高すぎる

結果どうなるかっていうと、
「とにかく逃げ回って、相手にスキが出来たらタコ殴り」という戦法一択になる
成長要素がない以上、この戦法は変えようもない気がする

本作の賞賛すべき点は、まずグラフィックの素晴らしさである。その美しい世界は、
敵を殺害しながらでなくとも、ただただ普通に歩き回るだけで楽しく心癒される
もう一つは、動作の軽さである。アクションゲームと美麗なグラフィックとくれば
ぼくのうんこPCでカックカクになってもおかしくない所だが、見事にヌルヌル動く

逆に残念な点は、まず「LRボタンが二つあるキーパッド」を勝手に想定なさって
ゲーム作りされている点である。ぼくの愛用のスーファミコントローラ型パッドには
第二LRボタンやジョイスティックなどというシャレオツな機能は備わっていないので
この時点で実質縛りプレイである。具体的に言えば、遠距離攻撃とボムが使えない
つまり天子はタコ殴り、みすちーは中途半端な音波攻撃一択で敵を殺害して回るしか
ないのである。とくにみすちーの微妙な射程がぼくの神経を逆なでする
かといってキーボード+マウスの操作も非常に扱いづらく、ストレスが溜まる

また、もう一点残念だったのがカメラアングルが固定っぽい所である
この手のゲームは360度回転できないと視覚が生まれやすく非常にストレスたまる
辛うじて「視点切り替え」で鳥瞰モードにすればこうした事態は解決できるのだが
逆に言うと鳥瞰モードに逐一切り替えるのが面倒だった。ずっと鳥瞰でやるのも味気ないし

なお、ほんさくは中国人が制作したものである
今春、中国で見つかった百日紅の新種に「博麗霊夢」の名がつけられたこと、
また初夏には北京大学でZUNが講演を行ったこと、中国人による東方二次アニメ
『秘封活動記録』が高い評価を受けていること等は諸兄の記憶にも新しいと思うが
今般東方projectの海外支持母体はアメリカや台湾、韓国等の既存のクラスタから
中国という巨大市場に移行しつつあると思う。なぜなのか

純狐さんやホン、娘々、嫦娥は言うまでもなく、「上海」「蓬莱」など東方project全体に
中国故事が取り入れられていることが中国人の歓心を買っている部分はあるとは思うが
そもそもこれら古い時代の中国の神話や文学、歴史は共産党指導の「文化大革命」により
中国人自身が唾棄したものそのものではないかとも思う

しかしながら、物質的に豊かな現代中国においては自身の古きルーツを再評価する動きが
出始めており、東方の世界観は見事にそこにマッチしたのかもしれない

もとより、日本の文化に高い興味を示したからこそ日本のゲーム、アニメオタクになるわけで
日本側から中国文化へアクセスし、理解を示し、それを作品に反映することが、彼らの歓喜に
繋がっていることはさほど想像に難くない