病気治しやご利益信仰というのは、段階としては非常に低い信仰である。

あらかじめ下級霊が憑いて病気にさせておいた上で、その人を宗教に引き込んで病気を治し、
信者にして勢力を拡げるというやり口は、いまだに横行している。

ただし、そうした神秘体験をきっかけとして、マコトの信仰に目覚める人もおり、そうした
意味では、低級霊の所業による宗教も、方便として神が存在を許しておられる。

大きな視点からすれば、それもまた神の現れの一つであり、神示でいう「御用の悪」である。
今まで神の存在など考えもしなかった人が、マコトの神の何たるかをいきなり知ることは難
しく、初期の段階としては、病気治しやお陰信心もまたよい勉強とも薬ともなり得る。

「何もかも、存在許されているものは、それだけの用(はたらき)あるからぞ。近目で見る
から、善じゃ悪じゃと騒ぎ廻るのぞ。大き一神を信ずるまでには、部分的多神から入るのが
近道。大きなものは一目では判らん」

”部分的多神”というのは、今、世に出ているような宗教団体の類のことを指す。人によっては、
ある宗教団体に入って一生懸命に活動してみることも、必要な場合がある。
しかし、そうした段階に自分がいることに気が付いたならば、勇気をもって次の段階に自らを
向上せしむべきである。
いつまでも教祖や団体に依存していてはいけない。