アクエンアテン
宗教史的意義
多神教であった従来のエジプトの宗教を廃し、唯一神アトンのみを祭る世界初の一神教を始めた事が挙げられる。

ただし、著名な宗教学者のエリアーデは、アメンホテプ4世の宗教を評し、「実際には二神教であった」としている。
というのも彼の宗教ではアトンのみならず、伝統的なエジプト宗教と同じく王たるアメンホテプ4世自身も神であるとされたからである。

アトンは太陽円盤の形で数多くの手を持っており、通常のエジプト宗教においてこれは多くの民を救う為のものであると解釈されていたにも関わらず、
アメンホテプ4世の宗教では、アトンはアメンホテプ4世だけの為の神であった。
そしてその他の一般の民に対しては、アメンホテプ4世自身を神として崇拝するよう説いたのである。