軽い二日酔いで、ぼやーっとしながら考えてたんだけど
よく人がこの世に生まれてくるのは、愛を学ぶためとか言うじゃない
愛って、色々な経験値がないと「愛」そのものがどんなものかわからない人もいると思うんよね

自分で、これが私の愛!だと思っていたものも、後になったら「あれはなんだったんだろう」みたいに思う経験とかないですか?
私なんて、誰かに惹かれる度に「愛してるんだ」とか思ってたけど、気がついたら別れてて「愛どこいった?」くらい愛が適当な扱いになってたりしてた(いま思えば)

そうなると、愛ってなんなん?って気がするけど、今は何となくわかるん
上手な表現は出来ないんだけど、
「受け入れる」感じ?
好きな人に対してだけじゃなくて、わりと全方向に。
この人ダメだ、とか
この人苦手、とか
自分にキツく接する人にまで及んで
なんか受け入れる事が出来るようになった
元々、私にはそのような素地がぼんやりと備わっていた事もあるけれど
許すとか、気にしないとか、そんな感覚じゃなくて、受け入れる

そんな風に思えるようになったのは、彼と出会って、彼から愛されたからだと思う
それは、これまでの恋愛で経験してきた「愛」と呼んできたものと根本的に異質だった

初めて会った時、特に見た目が好みでもなんでもなくて、ただ話が尽きないというか、なんでかわからないけどお互い自分の事を延々と相手に知って欲しかったように思う
そうする内に、体の一部が触れ合った
その瞬間、「ああ、私が出会いたかった相手はこの人だ」って思った
相手も同様で、すぐ恋に落ちた
こういうの、運命の出会いって言うんだろうなって思ってた

その後、有り得ないほどのスピードで心が絡まり合った
彼は、この出会いを涙するほど喜んでいた
ずっと一緒にいようと未来の約束もした
私はやっと信頼できる相手に出会えたと思ってた
出会えた事を二人で喜び合った

しかし、その数ヶ月後に訪れたのは、彼から距離をおきたいとの悲しい展開!
そりゃ苦しみましたよ
何故そうなったのかと毎晩涙もしました
本当に苦しかった
ご多分にもれず、占いにも走りました
そしたら、相性最悪(笑)

そんな中でも、私は彼が私との出会いを心底喜んでいた事実を信じました
彼の私へのどうしようもない程の愛の存在を信じました
彼からの愛を受けた私は、彼が通信を断った後、自分と向き合う時間が持て、自分の嫌な所とも延々と向き合いました
気がつくと、全方向に人を受け入れられるようになってました
直後は、彼を恨んだりする感情も湧いてきました
大好きな気持ちと裏腹に彼を恨みたい感情も吹き荒れました
でも、そんな行動を起こした彼も、受け入れる事が出来てしまったんです
〈愛してるから〉が、前提ではないんです
私を愛してくれた彼の愛が、私への執着ではなく、心の底から湧きあがった彼の感情であった事を知っていたからです
「知っていた」というのは、二人の間に流れた時間の中で疑う余地が無い彼の気持ちだったと確信出来ていたからです

人は寂しさから「執着」を「愛」と勘違いするという誤作動を起こしてしまうと思います(経験から)
だから、後になって
愛してたと思ってたら勘違いだった
みたいになるという経験をする
そんなのは長持ちしなくて当たり前だってわかった

私の彼への気持ちも、執着でも彼を欲しいと思う気持ちでもなく、心の底から湧きあがった彼への愛しさだったと気づいたから、彼をそっとしておく事が出来たんだと思う