大和田菜穂さんのこと

この一か月間、どこで講演をしても必ず出てくる質問は、大和田菜穂さんについでです。
彼女の言葉を聞いて、初めての感覚に触れた人や、根底から救われたという人もいれば、どうしていいか分からなくなってしまったとか、混乱したという人もいます。
いずれにせよ、彼女の出現は、一部の人にとってセンセーショナルだったようです。
かく言う僕もその一人で、頻繁に訪れる無我の感覚を彼女の言葉で説明してもらえた一方で、まだそれは「経験」にすぎないという、さらに次の状態があることの証拠を見せてもらった感じがあります。
そしてそのような最終的状態は、難しい何かではなく、誰もがすでにそうであるところの、存在基盤の発露です。
重要なのは、誰一人例外なくその状態を求めていて、ただそれを求めていることさえ知らずに、その代用品として、人との愛や、成功、豊かさ、成長、さらには、安心、安全、満足などを求めているということです。
そしてここにきて、さらに鋭い切り口で、しかも現代の日本語で、その役目を担ってくれる人が出てきたと思っています。
向老師は彼女のメッセージを、臨済自身のメッセージと酷似していると言います。
多くの求道者は、臨済の言葉はうやうやしく崇め、若い日本女性の言葉は一笑に付してしまうかもしれませんが、僕から言わせれば、臨済の言葉は紙面の中にしかなく、彼女の言葉は生きています。
権威に惑わされずに真実を見抜く目を持った人には、とても有難い存在だと思います。
大和田さんはパリ在住で、いま欧州で大変な注目を集めています。
当地では、すでにノンデュアリティブームとも言えるような現象が起きていて、そのことを伝える多くのメッセンジャーがいますが、本物は一握りです。
中でも、彼女の評価は極めて高いものがあります。
毎週末、ヨーロッパ各国に招かれ講演されていますが、その最新の模様も、近いうちに日本に紹介してくれるようにお願いしています。
そして今年の夏に来日します。
百聞は一見にしかずで、とにかく間近に見て、聞いて、その存在に触れることだと思います。
自己が消滅する現象は、自己側にできることは何もないのですが、唯一、その状態になった人のそばにいることが、何らかの触発現象を起こす可能性となります。
すでに欧州では、彼女に触発されて、新しい次元を垣間見る人たちが出てきています。
同じ民族の我々には、さらにチャンスが多いと感じています。
会場は、東京と大阪の二か所です。
ゲストには、雲 黒斎君、さとうみつろう君、向令孝老師を予定しています。
このワクワク感。
何十年もやってきた活動に、ひとつの節目がやってきたというのが率直な印象です。
一般社会の中で、彼女のメッセージを、いきなり理解できる人は稀でしょう。
でもここに集まる人たちは、すでにその素地があります。
このような展開は、ある種の必然だと感じています。
大いなる流れと、この時代に生を受けたことに感謝しています。

今日もここに来てくれてありがとうございました。
これからも応援よろしくお願いします。