いましかないのに、いまを生きられないのには理由があります。

ズバリ言えば、いまあるがままの状態では不十分だと感じているから。

いまの自分では何かが足りないし、いまの状況もこのままではいけないと思っています。

いつかどこかに理想の毎日が待っているはずだ。

私という個人は、そこに一歩でも二歩でも近づくために今日を生きている。

多くの人はそんな信念を持って生きています。

心の中に、いまの不十分な状態が改善されて、完全な日々を生きている自分を描いているのです。

いつの日か、やりたい職業に就けば・・・

いつの日か、あの人と結ばれれば・・・

いつの日か、老後の心配がなくなれば・・・

いつの日か、借金が完済されたあかつきには・・・

いつの日か、不登校の子供が学校に行き始めれば・・・

いつの日か、減量に成功すれば・・・

いつの日か、悟ったあかつきには・・・

いつの日か、○○○○○○○・・・

(○○○の中にあなたの言葉を入れてみてください)

そうなれば問題が消えて、安心することが出来て、ずっと待ち焦がれていた完全な人生を生きることができる。

だから結婚したい。

だから離婚したい。

だから就職したい。

だから退職したい。

あの人みたいになれたらなァ。


これらをストーリーと呼びます。

必要なことは、ストーリー上にある理想の状態を目指すことではありません。

ストーリーという催眠術から目覚めること、○○○になればという信念を手放すことです。

このことは、よくよくじっくりと確認してみてください。

と言うのは、○○○になってもいまと感覚(欠乏感)は変わらないから。

えっ、そんなことはないはずだって?

その気持ちは分かるけれど、実際にはいつだって、いまと同じあるがままのあなたがいるだけです。

その時また、新しい○○○が湧いていることでしょう。