昔、マザー・テレサが徹子の部屋のゲストとして出演したときがあったそうだ。
そのとき、黒柳徹子が得意満面に例の早口で

「私もユニセフを通じてアフリカの恵まれない子供たちのために…」

とまくし立てようとした時、マザー・テレサは眉を顰めてその話を遮ってこう返したそうだ。

「この日本であなたの身近に困っている人たちはいないのですか?
 あなたはまずそれらの人たちを助けてあげるべきです」

飢餓を何とかするべきだ、とここで主張している人たちは
ひょっとしたら実際は寄付らしい寄付もしたことはないのかもしれない。
それに比べれば黒柳徹子も少しはまともなのかもしれないが、
まず目の前にある課題をちゃんとこなしていくこと、
それがサイババの言う人間の範疇として任されていること、ではないのか?
飢餓云々主張して自己満足する前に、あなたは食べ物を無駄にしていないのか、
食欲も大してないのに必要以上に美食や飽食を繰り返していないのか。
アフリカの難民のために送る衣類は、自分ではもう着なくなったゴミ同然のもの、
ああちょうどいいや、ゴミとして出す代わりに支援物資として送ろう、
それが本音なのではないのか?

夫婦げんかや兄弟げんかで激しいバトルを日々繰り返していながら、
9条を守れ、世界平和が〜などといくら叫んでも虚しく響くだろだろう。
誰もそんな人間のいう事に耳を傾けたりはしない。

憲法改正9条破棄を訴えてデモ行進している人たちの列に
ナイフを持って突っ込んでデモ参加者に怪我を負わせた、
護憲を叫ぶ平和主義者がいたが、そういう滑稽さがこの手の議論にはついてまわる。