0001朝一から閉店までφ ★
2020/12/09(水) 12:13:18.54ID:CAP_USER92020/12/07 13:17
12月3日。その日は日本中がソワソワしていました。「鬼滅の刃」23巻(最終巻)の発売前日で、書店はどこも「歴史的な品出し」を控え、良い意味で戦々恐々とし、朝刊五紙に広告が載るという情報も大きな話題に。
コロナ禍で痛む社会の中で、「鬼滅の刃」のあらゆることが明るく勢いのあるニュースとして駆け巡っていました。
私もジャンプ連載中から読んでいて、大好きな作品です。
でもどうしてか、漫画家だからか、「超記録的な売れ方をする大ヒット作品」の話題を家族にされるたびに「そこまで売れることができていない自分」を引き合いに出されているような気持ちになりました。
どういう時に物を作る人間が作れなくなるのか知っていますか。
「嫉妬」に囚われた時です。
素晴らしい作品が生まれ、それが大きく世界に愛され、一代ムーブメントが起こる。その度に、似たフィールドにいる人間は身を焼かれるような思いをします。「自分は何をやってるんだろう」「劣ったものしか作れてないじゃないか」と焦ります。誰に言われなくても、勝手に焼かれます。
うちの子供たちは無邪気に、「鬼滅の刃」の二次創作ファンアート(イラスト)を見つけてきてはスクショして携帯でコレクションしたり、「鬼滅の刃」の二次創作の漫画や小説を「これって面白いんだよ」と私に見せてきます。二次創作はグレーゾーンのものとわかりつつ、でもどれも愛とユーモアに溢れていて、これほどまでに愛される作品とは、本当に素晴らしいな、と思うのです。
そして、「一方で自分は・・・」とどうしても思ってしまうのです。
「ママも鬼滅の刃みたいなの書けばいいのに」
と言う子供の軽口に傷つくのです。
素晴らしい作品を尊敬する部分と、そうやって嵐のように同じ土俵に引き摺り出される部分と、心の中で苦しい対立が起こります。
でも「そうだね」とはやっぱり言えない。それは私の物語ではないから。
まだ漫画が上手く読めない6歳男子に鬼滅の刃の22巻までを一緒に読んで、12月3日はお布団に入りました。
なぜこんな、好きな作品の発売に際して傷つかないといけないのかと思いながら、ベッドの中でスマホを見ました。
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://note.com/yuyu2000_0908/n/nfa85ea4c14e3