「被害を総括しなくては」…原発事故で大学編入した沖縄の男性、東京電力を提訴 - 琉球新報
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公開日時 2024年03月11日 05:00
更新日時 2024年03月11日 09:57

この記事を書いた人 琉球新報朝刊

 福島原発事故当時、福島県郡山市内の大学に通っていた沖縄県出身の30代男性=沖縄在住=が、事故で長野県の大学に編入するなどして損害を受けたとして、男性と70代の父親が東京電力ホールディングスに計約1399万円を求めて那覇地裁沖縄支部に提訴したことが10日までに分かった。県内で同社に損害賠償を求める訴訟は初。

 訴状によると、男性は2009年4月に郡山市内の大学に入学した。11年3月の事故で同市は自主的避難等対象区域となり、男性は原発から離れていつでも引っ越せるよう各地を転々とした。放射線被ばくへの「強い恐怖や不安があった」ことから別大学への編入を考えて休学し、同年12月に長野県の大学への編入が決まった。

 事故で受けた損害として、編入によって新たな支出となった学費などのほか、男性の就職が1年遅れたことで将来得られたはずの「逸失利益」、精神的損害の賠償などを求めている。

 男性は提訴のきっかけについて取材に「家庭を持ち子どももできて、やっと人生の見通しも立ってきたので、原発の被害を総括しなくてはと思った」と語った。(略)

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