岸田文雄首相(自民党総裁)が政治刷新本部の中間とりまとめの決定後に予定していた25日の記者会見が中止になった。首相周辺は中止の理由を、首相が23日に中間とりまとめ案について記者団のぶら下がり取材に応じたためと説明。「とりまとめの内容が変わらないので、会見は必要ないと判断した」という。

 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を受け、首相主導で議論してきた刷新本部による信頼回復策の発表の仕方について、政権内の混乱ぶりがあらわになった形だ。

 自民側は23日、主に自民党取材を担当する平河クラブ加盟社に対し、25日の総務会で中間とりまとめ案が了承された場合、首相が党本部で記者会見を開く見込みであることを伝えていた。しかし、24日になって一転、「日程の都合」を理由に取りやめるとした。

 これに対し、首相周辺は「党側との情報共有ミス。日程の都合ではない」と、党側が挙げた理由を否定した。「記者会見はやる予定だったが、23日のぶら下がりと話す内容が変わらないので取りやめた」とした。首相は23日の刷新本部後、約6分間、とりまとめ案の概略について記者団に説明し質問に2問応じた。首相周辺は「ぶら下がりで説明したことが全て」とし、会見は不要との認識を示した。

朝日新聞
2024/1/24 19:47
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