8日午後3時20分ごろ、東京都文京区目白台1丁目の公園の利用者から、「田中角栄の家の方向からものすごい煙が出ている」などと110番通報があった。東京消防庁によると、2階建て住宅から出火し、2階建ての住宅延べ約800平方メートルと南側の雑木林などが焼けた。けが人はなかった。警視庁大塚署などによると、現場は故田中角栄・元首相の自宅だった住宅。

 角栄氏の長女で元外務大臣の田中真紀子氏(79)は8日午後5時半ごろ、朝日新聞の電話取材に「ぜんぶまる焦げ。私がお仏壇にお線香をあげて消し忘れた。(火災を)発見したのも私」と答えた。夫の直紀氏とともに無事だという。

 現場はJR目白駅の東約1・3キロの住宅街で、幹線道路に面している。出火当時、近くの公園にいた男性(55)は「焦げ臭かったので旧田中邸の方を見たら、火が数メートルの高さまで上がっていた。とにかく煙がすごかった」と話した。

 付近の道路には、警察や消防の車両が10台以上並び、「田中」と書かれた表札のある門を消防隊員が出入りしていた。

「目白御殿」 金脈と権力の象徴

 旧田中角栄邸はかつて、「目…

朝日新聞
2024/1/8 16:37
https://www.asahi.com/sp/articles/ASS185GV3S18UTIL00N.html