東京都の羽田空港滑走路で日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、岸田文雄首相は2日、能登半島地震の被災地への支援のため海保機に搭乗していた海保職員6人のうち5人が死亡したことについて「被災地、被災者のために使命感、責任感を持って職に当たった。残念なことであり、敬意と感謝を表し、哀悼の誠をささげたい」と述べた。日航機については「日航や空港の職員、乗客の冷静な対応で乗客乗員379人は全員脱出できた。感謝申し上げます」と述べた。事故による被災地支援への影響については「影響が出ないよう適切に対応しなければならない」と語った。首相官邸で記者団に語った。

 また能登半島地震について「地震の発生から24時間以上がたち、被害の状況、その大きさが次第に明らかになってきた。倒壊した建物の下で救助を待つ方が、まだ多数おられる」と述べ、今後、救助・救出活動に充てるため、救助犬の派遣を増強する考えを示した。水や毛布などの支援物資が被災地に届く時期を自治体側に可能な限り示すとしたほか、災害マネジメントに知見を持つ職員を被災自治体に派遣する考えも明らかにした。

 さらに関係省庁の対応などを協議するため、3日午前中に非常災害対策本部の2回目の会合を開くとした。【池田直、古川宗】

毎日新聞
2024/1/2 21:25
https://mainichi.jp/articles/20240102/k00/00m/010/397000c