岸田文雄首相が自民党政調会長だった2019年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体トップと面会していたとされる問題で、その場に米国の旧統一教会の元会長も同席していたと、関係者が取材に証言した。その際に撮影されたとみられる写真を、朝日新聞は入手した。

 岸田氏は党政調会長だった19年10月4日、党本部で来日中のニュート・ギングリッチ元米下院議長と面談。関係者によると、教団の友好団体「天宙平和連合(UPF)ジャパン」の梶栗正義議長とともに、UPFインターナショナル会長で米国の教団の元会長、マイケル・ジェンキンス氏も同席していたという。

 UPFは、教団の創始者である文鮮明(ムンソンミョン)氏と韓鶴子(ハンハクチャ)総裁夫妻が創設した団体で、UPFインターナショナルは世界に約150あるという支部を統括する組織。ジェンキンス氏は00~09年に米国の教団の会長を務め、19年5月からUPFインターナショナル会長。友好団体に大きな影響力があるという。

 朝日新聞が入手した写真の一枚には、4人とみられる人物が納まっていた。ほかに、面談中とみられる様子もあった。

 岸田氏の事務所に4日、梶栗氏やジェンキンス氏との面会について聞いたところ、「数年前、自民党政調会長時代にギングリッチ元米下院議長とお会いしました。その際、大勢の同行者が来られていましたが、その中にどなたがおられたかは承知しておりません」と回答があった。(編集委員・沢伸也、高島曜介)

朝日新聞
2023/12/5 5:00
https://www.asahi.com/sp/articles/ASRD47CZHRD4UTIL00D.html

https://www.asahicom.jp/imgopt/img/8f52e5fae8/comm/AS20231204004249.jpg
面会当時に撮影されたとみられる写真。左側からUPFジャパン議長の梶栗正義氏、元米下院議長のニュート・ギングリッチ氏、当時自民党政調会長の岸田文雄氏、米国の旧統一教会元会長でUPFインターナショナル会長のマイケル・ジェンキンス氏とみられる=関係者提供