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2023/10/22(日) 10:13:11.67ID:V0gTflzm9◆「給与を下げるなら分かるが」
「国民は物価高などで苦しい。民間の賃金を底上げしてから上げるなら分かるが、税金からもらう側だけ上がるのはおかしい」
20日、国会の近くを歩いていた東京都立川市の会社員男性(55)は、政府が首相らの給与を引き上げる法案を提出したことに憤りをあらわにした。元民間病院の職員という文京区の無職男性(70)も「国民の生活が苦しい中、給与を下げるなら分かるが、上げるなんてとんでもない。ちゃんと国民の方を向いて仕事をしてほしい」とあきれた様子だった。
法案によると、人事院勧告を受けて一般職の国家公務員の給与を引き上げるのに合わせ、首相や閣僚、副大臣ら特別職の国家公務員の給与も改定。各月額給与は、首相が201万6000円(6000円増)、閣僚が147万円(4000円増)、副大臣が141万円(同)、大臣政務官が120万3000円(同)となる。
内閣人事局によると、2015年4月以来の改定。法案が今国会で成立すれば、今年4月にさかのぼって引き上げられる。合わせて賞与も、それぞれ年間で3.4カ月分に0.1カ月分引き上げられる。
ただ内閣総務官室によると、行財政改革を着実に推進する観点から、14年4月以降、首相は3割、閣僚と副大臣は2割、大臣政務官は1割をそれぞれ月額給与から国庫に返納している。
◆「政府は賃上げを率先してやらないと」と公明ベテラン
20日に登院した議員はどう思っているのか。院内に入って尋ねると、「皆、一部を返納しているのだから全く問題ない」(自民党若手)「返納で、こちらとしても厳しく対応しているので理解してほしい」(ある副大臣)「政府は賃上げを掲げているので率先してやらないといけない」(公明党ベテラン)といった声が聞かれた。
一方、「身を切る改革」を掲げる日本維新の会の幹部は「うちなら絶対にやらない」と強調。共産党幹部も「一般職は上げないといけないが、首相ら特別職を上げるのはいかがなものか」と疑問を呈した。
◆岸田首相、今さらスーパーを視察し物価高を知る
首相や閣僚の給与とは別に、国会議員には歳費が出る。議員1人当たりの歳費は月額129万4000円で、年間の賞与は約620万円。首相や閣僚は給与と二重取りできないが、一般の議員にはかなりの収入だ。
この歳費も首相や閣僚の給与が上がるのに合わせて引き上げられてきた。今回は、公明党の石井啓一幹事長が13日の記者会見で「従来は歳費も引き上げてきたが、国民の実質賃金がプラスになるまでは控えるべきだ」と慎重な姿勢を示している。
国民の困窮を知ってか知らずか、岸田文雄首相は16日に都内のスーパーを視察。近く取りまとめる経済対策に関し、記者団に「まずは物価高から国民生活を守る」と強調した。露骨なパフォーマンスに、ネットでは「視察しなければ物価高が分からなかったのか」などと冷ややかな声が上がっている。
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東京新聞
2023年10月21日 12時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/285032