インボイス(適格請求書)制度の中止を求める「インボイス制度を考えるフリーランスの会」は29日、岸田文雄首相側に反対署名約54万筆を手渡したと発表した。

 同会によると、29日午後に議員会館で首相の秘書と面会。オンライン署名のため、情報が入ったUSBメモリーを手渡したという。

 首相は29日、首相官邸で記者団に、署名への対応を問われ、「不安に思っている方に対しては引き続き、政府として説明、対応を続けていきたい」と述べた。

 署名を巡って同会は「手渡しも議員事務所に訪問することも、セキュリティー上の都合で断られている」として、首相側が直接の受け取りを拒否していると主張。一方、松野博一官房長官は27日の記者会見で「署名について官邸に届けられた事実はない。首相の(衆院)議員会館の方に郵送されると聞いている。政府の方に届けば適切に対応する」と述べていた。【古川宗】

毎日新聞
2023/9/29 18:55
https://mainichi.jp/articles/20230929/k00/00m/040/283000c