「安全保障の議論封じられる」添田市議が判決批判、「中国発言」謝罪決議取り消し請求訴訟 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20230714-RWBNOFDWH5K7FICNEXGEUZCHC4/

2023/7/14 15:26

 大阪府泉南市議会の一般質問で添田(そえだ)詩織市議が中国出身の国際交流員に言及した内容が差別的だとして市議会が謝罪を求める決議をした問題で、添田氏が市に決議の取り消しと330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、大阪地裁であり、横田典子裁判長は請求を退けた。

判決理由で横田裁判長は、決議は「意思決定に過ぎず、法的効果はない」と公権力の行使に該当しないとした。決議内容が名誉毀損(きそん)にあたるかどうかは「市議会の判断を尊重し、判断は差し控えるのが相当」とするにとどめた。

 添田氏は判決後、産経新聞などの取材に応じ「不当な内容でも議会の判断に司法が介入しないとなれば、今後も同様のことが起こり、地方議会で安全保障の議論ができなくなる」と判決を批判。控訴する意向を示した。

 判決によると、添田氏は昨年7月の市議会で、中国政府が国民に情報活動への協力義務を課す「国家情報法」に触れつつ「市民目線でいえば、半分公務員のような職業に中国籍の方が就くのは大丈夫か、怖いという声をもらっている」と発言。これに対し市議会は同月、「謝罪及び反省を求める決議」を可決した。