自民党の高野光二郎参議院議員が、2022年12月、当時秘書だった男性を殴打し流血させていた問題で、16日午後、高野議員が高知市で会見を開き、辞職を正式に表明しました。「不確かなこと言えない」と質問は受け付けず、「後日書面で可能な限り対応する」と説明しました。

徳島・高知選挙区選出の高野光二郎参議院議員は、2022年12月、当時秘書だった男性を殴打し流血させていて、高野議員は14日、国会内で事実を認め陳謝していました。

この問題を受け16日、自民党高知県連は党紀委員会を開き、除名や離党勧告を含む高野議員の厳正な処分を自民党本部に申し入れる方針ですが、16日朝、高野議員が議員を辞職する意向を自民党県連の幹部に伝えたということです。

高野議員は16日に帰高。午後から高知市内で会見を開き、正式に辞職を表明しました。

■高野議員の会見での説明

このたび、私が暴行してしまいました、元秘書の方に、心から、心から、お詫びを申し上げます、本当に申し訳ありません。

国会中にこのような事案が発生したことに対して、自民党の衆議院、参議院の同僚の皆さん、先輩、国会関係者のみなさんにご迷惑をおかけしました。

自民党高知県連、自民党徳島県連、および、公明党の高知県の関係者のみなさま、徳島県の皆様、何より、私にとって最も大切な、高知県民と、徳島県民の皆様に心からお詫びを申し上げます。

このたび私は、参議院議員を辞職いたします。正式には、国会認定というルールもあるので、辞職届などの事務処理は東京にあがり、なるべく早期に辞職します。

理由は私を選出していただいて両県民のみなさんに、まずはお詫びを申し上げたい。

辞職を決意したのは、14日の朝。決意したのは間違いなく、自分自身で、出来るだけ早めに辞職することを決めました。

暴行してしまった元秘書には、つらい思い、苦しい思いをさせ、申し訳なく思っている。

自らの責任を取ってから、しっかりとお詫びをしたい。

このようなことがあって、政治に携わることはいけない、したがって、今後の政治活動は、一切白紙にする。

質問については、不確かな発言をして、これ以上、ご迷惑おかけしたくないので、ご理解をいただきたい。後日書面をいただければ、可能な限りお答えする。

自分がもし元秘書、家族、県民ならどう思うか、客観的に見つめた中での出来ること。これですべてが終わると思っていない。しっかりとお詫びをしていく。

▼高野光二郎参議院議員の秘書暴行問題 これまでの経緯

■2022年12月下旬
高野議員は秘書数人と高知市の居酒屋を訪れる。その席で当時秘書だった20代男性の顔を殴打し、秘書は鼻から流血。関係者によると、秘書は「血が止まらないような状態だった」。店のおしぼりで血をぬぐい、血が付いたおしぼりは、事務所が店に許可を取り持ち帰る。

■その後
男性秘書は事務所を退職。

■6月13日(火)
テレビ高知の取材で、高野議員が元秘書を殴打し流血させていたことが明らかに。後援会高知事務所は取材に対し「全く知らなかった。本人を含め事実確認をさせてほしい」とコメント。

■6月14日(水)
高野議員が国会内で取材に応じ、秘書だった男性を殴打し流血させたことを認める。
高野議員「気合いを入れる意図で胸のあたりをポンとたたくつもりが、鼻に当たってしまった。私の左隣におって『ちゃんとやろうぜ』っていう感じで。(秘書が辞職したことについては)この件でモチベーションが下がったことも大きいと思っている。(暴行が複数回あったことは)ない。一緒にいた秘書2人の証言ができているので」
自民党高知県連は役員会を開き、高野議員への処分について、「除名」や「離党勧告」を含む“厳正な処分”を自民党本部に申し入れる方針を決める。

■6月15日(木)
殴られた元秘書がテレビ高知の取材に応じる。
元秘書「個人間で解決したいという思いだったが、14日の会見で認識に違いがあったので、残念に思い、取材を受けることにした。鼻血の応急措置をした後も高野議員の話が続いた。血が止まったころに高野議員の方に顔を向けると、再び、口のあたりを殴られた」

■6月16日(金)
高野議員が辞職する意向を自民党高知県連幹部に伝える。
午後、高知市で会見を開き、辞職を正式に表明。

テレビ高知
6/16(金) 11:38
https://news.yahoo.co.jp/articles/eae57b539bad58eb8a5d181e513e8cc954225aba