10月2日、名古屋市内でおこなわれた「日本会議東海地方議員連盟設立総会」の後に、小林貴虎三重県議(48)がこうツイートし、物議を醸していた。

《国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだったという分析が出ているという》

《高市早苗先生が、政府の調査結果としてお伝えいただいた内容です》

 現役閣僚が「8割が隣の大陸から」や「政府の調査結果」と話していたとすれば大問題だが、高市早苗経済安全保障大臣(61)は、10月7日に発言を否定。

 貴虎氏も、10月6日に投稿を撤回した。10月14日には三重県議会に呼び出され、質問攻めに。謝罪の言葉を繰り返したが、議員辞職については考えていないという。

「もう撤回していますから!」

 10月13日、本誌の取材に答えたのは、貴虎氏の父親だ。

 本誌は、貴虎氏本人に前日の12日に声をかけたが、いっさい返答はなし。そこで、あらためて議員事務所にもなっている、三重県津市の自宅を訪れた。すると、元市議会議員の父親が対応した。

 貴虎氏の父親は、続けてこう話した。

「息子が撤回すると言ったのだから、何もお答えするようなことはありません。投稿のことはいっさい答えません。

 SNSでの批判は、人間をノイローゼにしますよ。孫(貴虎氏の子供)もおることやし、これ以上、家庭をかき乱されたくないと家族みんな思っています。

 議員として許せない(と県民から声がある)のであれば、すぐ来年にある統一地方選挙で答えが出ると思います。そういう気持ちなので、もう勘弁してほしいです」

 この日、「週刊文春」は旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の創始者である文鮮明氏の葬儀実行委員会に、貴虎氏が名を連ねていたことを報じた(貴虎氏は「文春」の取材に対して完全否定)。

 記者がその話題に言及すると、父親は急に饒舌になった。

「息子が大学時代、米国・インディアナポリスに留学したとき、統一教会に頼まれて、学生をやりながらたしかに通訳をしたようです。米国の統一教会は日本のとは違うし、息子も信者ではないです」

 貴虎氏の父親も、以前は津市の市議を務めていた。その後に出馬した津市長選や三重県議選に敗れ“引退”し、後を継いだのが、息子だった。

「貴虎は最初、津市議の補選に出馬したんですが、そこで3万票を取ってトップ当選だったんです。

 そのとき、私が本人に言ったのは『私(父親)から引き継いだ1万票。津市ゆかりの武将・藤堂高虎から取った“貴虎”という名前で1万票。残りの1万票は、支援してくれた自民党とお前自身の力によるものだ』ということですよ。

 ここらの統一教会なんて、動員できても100人程度。だから、統一教会の力で票が増えたみたいなことはありませんよ」

 父親の話を聞いていると、そこにちょうど貴虎氏本人が帰宅した。

 記者が「大陸投稿」についてあらためて尋ねると、貴虎氏は「その件については話しません」と言い、家に入っていった。

 貴虎氏の今後について、政治記者はこう話す。

「三重県議会ではの辞職勧告も浮上していますが、それは今回の『大陸投稿』だけが理由ではありません。

 2019年8月には、外国人へのヘイトスピーチとも取れるツイートをおこない、県議会から非難され、謝罪したことがありました。また、2021年4月には小林県議に質問状を送った、県内の同性カップルの氏名と住所を無断でブログに公開したことで、問題になっています。辞職勧告が持ち上がったのは、これまでの問題行動が積み重なった結果です」

 県議会議員として、自らの口で説明してほしいものだが……。

FLASH
10/15(土) 15:33
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e2f72e9af942ed5c1b88d64730282faafe344f6