兵庫県明石市の泉房穂市長は12日、同市議会が同日午後の本会議で泉市長に対する問責決議を賛成多数で可決したことを受け、来春の任期満了をもって、政治家を引退する意向を表明した。市議会で明らかにした。

決議は、市が提案した新型コロナウイルス対策のクーポン配布事業に関する議会への対応や、自身のツイッターに企業の課税データを無許可で投稿したことなどを問題視。「パワハラ体質が変わっておらず、議会制民主主義を無視した言動に猛省を促したい」などと厳しく非難している。

決議を巡っては、今月8日に市立小学校で行われた記念式典の直前、泉市長が市議2人に対し「問責なんて出しやがって、お前ら議員なんか(選挙で)落としたるからな」「問責決議案に賛成したら許さんぞ」などと発言したことが問題になった。

泉市長は、平成23年に初当選し現在4期目。高校3年までの子供の医療費無償化など、子育て世帯への独自の支援策を含め、その行政手腕を高く評価する声もある。一方、平成31年に、国道用地の買収が進まないことに腹を立て、幹部職員に「火をつけて捕まってこい」などと発言したことが発覚して市長を辞職。出直し市長選で当選した経緯がある。

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