自民調査会、NHKネット業務も議論へ 幹部「民放とけんかせずに」
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中島嘉克、中田絢子 2022年10月5日 19時06分

放送やインターネットに関する政策を議論する自民党の情報通信戦略調査会が5日、党本部で会合を開いた。8月の党役員人事後、初の会合で、「放送と通信の融合」のあり方を主要テーマに、総務省の有識者会議で議論が始まったNHKによるネット活用業務などの検討も進める見通しだ。

 同調査会ではテレビ放送やネットにまつわる課題を議論する。会長に就任した野田聖子元総務相は、「放送と通信の融合をどうするかは明確な答えが出ていない。調査会で解きほぐしていきたい」と述べた。

 また、野田氏は「インターネットは水や空気のように知らず知らずの間に社会、暮らしの中に入り込んでいる」と指摘し、セキュリティー対策や、多くの人が公平にアクセスできる環境の確保などが検討課題だとの認識を示した。さらに、ネットによって「アナログでは低評価だったグループがメリットを得られる」取り組みについても提言をまとめたいとした。

 この日はNHKのネット活用業務に関連し、有識者会議の下に設置されるワーキンググループの開催日程などを共有した。同調査会前会長で顧問に就任した佐藤勉元総務相は会合後、記者団を前に「NHKと民放の関係は大事な時期。NHKは民放の話をよく聞き、けんかしないように受け止めていくことが大切だ」と述べた。(中島嘉克、中田絢子)