航空自衛隊とドイツ空軍のトップが防衛省で記者会見し、インド太平洋地域の平和と安定に向けて連携していく考えを強調しました。
航空自衛隊とドイツ空軍は28日にそれぞれの戦闘機が参加して、国内では初めてとなる共同訓練を行い、意思の疎通などを図るため編隊を組んで飛行するなどしました。

29日、防衛省では、航空自衛隊トップの井筒航空幕僚長と、ドイツ空軍トップのゲルハルツ空軍総監が共同で記者会見しました。

この中で、井筒航空幕僚長は「今回の派遣は、インド太平洋地域への揺るぎない関与を目指すドイツの姿勢を示すもので歓迎する。ドイツ空軍とともに地域の平和と安定に積極的に貢献していきたい」と述べました。

また、ゲルハルツ総監は「ドイツと日本は共通の価値を共有するパートナーであり、緊密に連携していくことは自然な流れだ。ウクライナ戦争のなか、ドイツ空軍はNATO領域の領空を守っているが、これと同時にアジア地域への展開も可能であることを示せた」と述べ、訓練の成果を強調しました。

防衛省によりますと、ドイツ軍は来年、オーストラリアで行われる多国間の共同訓練への参加を検討しているほか、来年度以降、海軍の艦艇をインド太平洋地域に派遣する案もあるということで、この地域への関与を強めているドイツ軍とのさらなる連携強化を図りたいとしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220929/k10013842001000.html