旧統一教会をめぐる新たな情報です。自民党の東国幹衆議院議員が、道議会議員時代に政務活動費を使った出張費を教団と関係する旅行会社に支払っていたことがわかりました。

 「日本と韓国の間にトンネルを掘削しているとは思いもよらなかった。百聞は一見にしかず」

 道議会議員時代の政務活動費の報告書に出張の成果をこう記載していた東国幹議員。その行き先は「九州」で費用は10万円。目的は「日韓トンネル工事の視察」でした。

 「日韓トンネル構想」
 佐賀県唐津市から長崎県の壱岐島・対馬を通り、韓国の釜山までトンネルで結ぶというもの。

 旧統一教会を長年研究する専門家はこの構想に教団が深く関与していると指摘します。

 北海道大学櫻井義秀教授
 「(日韓トンネル)構想を推進しているのが(創始者の)文鮮明なわけですから、統一教会のプロジェクトと言っていいとおもう。こういった国際的な大事業をやるんだということで旧統一教会信者の方がかつては霊感商法、あるいは一般の方々が多額の献金をするという、そういう行為につながっている」

 1980年代に持ち上がった構想ですが、実態は…

 記者
 「事務所のようなんですけど、こちらカーテンが掛かっていて中の様子を伺うことはできません」

 人が行き来することはなく工事が進む様子も確認できません。東議員は2018年と2019年に政務活動費を使って、この現場を視察。実は、交通費・宿泊費の支払先は旧統一教会とつながりがあるとされる旅行会社「ハッピーワールド」でした。

 東議員に参加した理由を尋ねると…

 東議員「先輩議員に誘われ行くことにしました。私はサハリン・稚内間のトンネル構想を持論として推進しておりました。技術的なこと、費用の概算、工期のことなどの説明を受け理解を深めさせていただきました」

 東議員をめぐっては、先週、自民党が公表した点検結果で、旧統一教会関連団体の会合への出席は認めたものの「選挙支援の依頼や組織的支援・動員の受け入れ」はなかったと回答しています。しかし、HTBの取材で東議員の選挙に長年携わっているスタッフから、選挙事務所に旧統一教会の関連団体「世界平和連合」からスタッフが派遣されていたとの証言もあがっています。

 スタッフの証言
 「『きょうも平和連合から何人いらしてくれますよ』って(聞いた)。1人だったり2人のときも4人くらい(平和連合から)来たこともあったと思います」

 東議員側はこれまで、「組織的なお願いをしたことはない」と答えていますが、13日、改めて見解を聞いてみると…

 「党本部に報告した点検結果の通りです」

 一方、道議会では共産党が独自で調査したところ、旧統一教会関連団体の会合などに道議時代の東議員を含む自民党の4人の道議が、あわせて40万円以上を政務活動費から支出していたことが明らかになりました。

 共産党道議団真下紀子団長
 「政治家自身が統一教会の広告塔になることはあってはならないと考えて申し入れしました。この支出はふさわしくないということで幹事長会議などで議論をして対処していくと回答をいただきました」

HTBニュース
9/13(火) 18:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/062805dcdc89a445a45e838f39e9a787b81f69e7