神奈川県葉山町議会は6日の本会議で、27日に行われる安倍晋三元首相の国葬に反対する意見書を賛成多数で可決し、7日に首相、衆参両院議長宛てに郵送した。

 意見書では「国葬要件を定めた法規がないもとで、国会審議も経ず、約2億5000万円の国費を投じて実施しようとしている」と指摘。その上で「評価が分かれる元首相を礼賛する立場で国葬を実施することは、政治的立場・姿勢を国家として全面的に公認・賛美することになる」「元首相に対する弔意を個々の国民に事実上強制することにつながる」などとしている。

 共産議員から提出された意見書は議長を除く13人で採決され、共産、立憲、無所属など8人が賛成し、自民、公明など5人が反対した。一方、町は国葬当日の半旗掲揚や記帳所設置は「今のところ考えていない」という。【橋本利昭】

毎日新聞
2022/9/7 18:48
https://mainichi.jp/articles/20220907/k00/00m/010/298000c