「平和安全法制を採決した時は、時間切れになるかもしれないという問題もありました。政権の最大の危機は、あそこだった。重い法律の審議が続いて、政権が体力を失っていたので、なかなか厳しかったですね」

「安倍さんは『この法律を作っておかなければ日本は大変なことになる』という危機感を非常に持っていて、どんなことをしても成立させるという強い信念がありました」

法案の審議が始まると、内閣支持率は10ポイント以上、下落。しかし、菅ら周囲が危機感を抱く中にあって、安倍は悠然としていたと振り返る。

「私は、このまま突っ込んでいけるかどうか、ものすごい不安になりました。一睡もできない日もありました。ただ、安倍さんは、非常に楽観的でしたね。徹夜の審議になって結局、採決できなかった時も、『時間をおけばなんとかなるよ』みたいな感じでしたね」

「ウクライナ情勢で私たちが学んだことは、今の時代に1国だけで平和を守るのは難しいということです。まして日本は、ロシアに隣接し、北朝鮮や台湾海峡もありますから、国民の安全・安心を守るには日米同盟の抑止力が大事です。あの時に、日本を守ってくれている米軍が攻撃された時に日本も防御、攻撃できるように憲法の解釈を変更して、法律を作っておいて本当に良かったと思います」

一部抜粋
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/87218.html