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【Newsweek】ニッポンを再び「大国」にした、安倍元首相の功罪とは?【グレン氏】 [北条怜★]
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0001北条怜 ★
垢版 |
2022/08/12(金) 12:42:57.40ID:CAP_USER9
安倍の狙いは、中国の台頭と地域覇権を狙う野心に対抗することだった。
そのため2007年には、アメリカ、オーストラリア、インドとのクアッド(日米豪印戦略対話)の創設を主導した。クアッドの表向きの目的は「自由で開かれたインド太平洋」を守ることだったが、実態は攻勢を強める中国への対抗措置だ。

中国の王毅外相は当初、「太平洋やインド洋に浮かぶ泡のようなものだ。すぐに消える」と酷評した。
だがその後、中国の(そしてロシアの)侮蔑は警戒に変わった。 そのこと自体、クアッドの地政学的重要性と成功の証左だ。王は現在、クアッドを「インド太平洋のNATO」と位置付け、「地政学的対立をあおるものだ」と批判している。

日本の安全保障と外交の要は、もちろん対米関係だった。安倍はドナルド・トランプ前大統領時代のアメリカと特権的かつ緊密な関係を維持するため、大きな、時には屈辱的にも映る努力を払った。

常にこびへつらいや称賛を求める一方、短気で復讐心の強いトランプの性格を安倍は見抜いていたようだ。だから安倍はトランプの粗野な振る舞いや、時には日本の国益に反する政策にも目をつぶった。

さもなければ、トランプ政権は孤立主義を強め、貿易問題で敵対的になり、日本を犠牲にして中国との関係改善を図り、北朝鮮の脅威に対する日本の懸念を無視する事態もあり得た。

全体的に見て、日米同盟がトランプ時代にも生き延びたのは、ある程度まで安倍の努力のたまものだった。

グレン・カール  一部抜粋
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2022/08/post-84.php
0002北条怜 ★
垢版 |
2022/08/12(金) 12:44:02.23ID:CAP_USER9
国際貿易は長年、日本経済にとって必要不可欠な要素だったが、安倍は中国の経済的台頭と、インド太平洋の小さな国々に対する圧力の強化に対抗する地政学的戦略の一環として、国際貿易協定の締結を積極的に推進した。

特に日米のインド太平洋戦略の柱の1つだったTPP(環太平洋経済連携協定)は、史上最も野心的な貿易協定となるはずだった。

だが、孤立主義者のトランプはTPPから離脱。そこで安倍はすぐにアメリカを除くアジア太平洋地域11カ国の貿易協定CPTPPを締結した。世界のGDPの13%を占める同協定は、加盟国にとって中国との交渉で1つの武器になる。

安倍はまた、金融・貿易分野における日本の力を使って中国の「一帯一路」計画に対抗した。特にアフリカ諸国に対しては、2016〜19年に200億ドルを投資。

さらに19年には、22年までに追加で200億ドルの投資を約束した。まだ中国のアフリカ投資には遠く及ばないが、安倍はインド、フランス、アメリカと協力して「アフリカ大陸内部でより包括的な開発を促進」しようとした。投融資対象国を借金漬けにする一帯一路とは大違いだ。

積極的な外交と通商政策を戦略的に組み合わせた安倍のおかげで、国際社会における日本の影響力は戦後最も大きくなった。この地域における中国の台頭とアメリカの戦略的撤退を考えれば、いずれも必要な、歓迎すべき対抗措置だった。

自衛隊に「多用途運用護衛艦」が導入されたのも安倍政権でのことだ。この「護衛艦」は実質的に、第2次大戦後はじめて日本が保有する「空母」である。F35戦闘機の導入計画も、安倍政権下で拡大された。

一部抜粋
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2022/08/post-84.php
0003北条怜 ★
垢版 |
2022/08/12(金) 12:45:02.94ID:CAP_USER9
経済分野でも、安倍は極めて戦略的に首尾一貫した政策を遂行した。安倍政権の遺産として後の時代に最も記憶されるのは、おそらく「アベノミクス」だろう。

低成長と停滞の日々が20年続いた日本経済を活性化させることを目的とするアベノミクスは、大胆な金融緩和を内容とする金融政策、大規模な財政出動を内容とする財政政策、そして、規制緩和など経済活動を刺激するための成長戦略という「3本の矢」で構成されていた。

アベノミクスには功と罪の両方があった。最初は狙いどおり物価上昇と経済成長が実現したが、その後、物価と成長率は再び落ち込んだ。

日本政府が経済を活性化させるためにつぎ込んだ資金の多くは株価の上昇をもたらしただけだったため、日本社会で経済的格差が拡大する結果を招いたことも否定できない。

規制緩和に関しては、電力市場の自由化には成功したし、外国人労働者の受け入れを拡大させたり、女性の労働参加を増やしたりするなど、労働市場の自由化にもある程度成功した。しかし、それ以外の領域で自由化が大きく進展したとは言い難い。

それでも、アベノミクスは、日本の経済政策当局が大胆な行動を取る道を開き、それまでの経済政策の常識を変えたという点で、歴史に名を残すだろう。

一部抜粋
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2022/08/post-84.php
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