政府が、9月27日に東京・北の丸公園の「日本武道館」で営む安倍晋三元首相の「国葬」(国葬儀)の参列者数について、昭和42年の吉田茂元首相の国葬と同規模の約6千人を軸に調整していることが分かった。6日、複数の政府関係者が明らかにした。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大「第7波」が収束しない場合、参列者数を縮小する可能性も見込まれており、感染状況も踏まえた上で8月末には人数を確定する見通しだ。

55年前に行われた吉田氏の国葬では当初、会場となった武道館の収容能力を踏まえ、参列者数は吉田氏の遺族や国会議員、外交団など6220人と想定し、実際に6千人余りが参列した。今回の安倍氏の国葬でも会場は同じ武道館が使用されることから政府は参列者数も同規模の約6千人を目安として警備体制などの準備を進める。

ただ、吉田氏の国葬でも70カ国を超える外交団が参列したが、「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を掲げ、国際的に存在感を示した安倍氏には、すでに米国のバイデン大統領をはじめとする260の国や地域などから1700件以上の弔意が寄せられている。外交団の参列希望も吉田氏を上回ることが予想される。岸田文雄首相も安倍氏がこれまで築き上げた外交面でのレガシー(政治的遺産)を継承する弔問外交に意欲を示す。

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