■自民党内からも異論 元防衛大臣「非常に危うい」

防衛費の増額をめぐる議論に、自民党内から異を唱える人物がいる。安倍政権下で防衛大臣を務めた岩屋毅議員だ。

金平キャスター
「防衛費の増額に対する理解は得られると思われますか?」

岩屋毅元防衛相
「何かこうミリタリーだけに、軍事だけに特化した議論を危機感にあおられてしていくというのは、僕は非常に危ういというふうに思っております。金額目標が先にあって、そこに向かってどんどんどんどん買い足していけということになると、そこは非常に乱暴な作業になりかねないというふうに思っている」

自民党は無人機や宇宙、サイバーなどの分野について防衛力を強化するとしている。財源について、自民党の高市政調会長は経済成長を前提にしながらも「最初は国債発行になる」などと説明するが…

岩屋元防衛相
「国債、いわゆる借金を持って防衛力を整備していくというのは、私は適切ではないと思います。防衛費が今5兆円ちょっとですが、文教費も5兆円ちょっとなんですね。公共事業費が6兆円ぐらいですかね。それに匹敵する規模の予算をひねり出すためには、やっぱりきちんとした根拠がなければいけないと思います」

岩屋議員も、安全保障環境の変化などから防衛力の強化は必要との立場だ。しかし…

岩屋元防衛相
「防衛力の整備についても、 実力の行使についても、努めて抑制的に日本は振舞う平和国家なんだと。この姿勢が崩れるというか、イメージが変わってしまうというようなことは望ましくない、あってはならないというふうに私は思います」

(「報道特集」2022年6月18日放送より)
※情報提供は番組ホームページまで

TBS NEWS DIG
2022年6月18日(土) 20:21
https://www.youtube.com/watch?v=mNfpVpb1i0A