参院選の立候補予定者について「顔で選んでくれれば」と発言し、炎上中の日本維新の会・石井章参議院議員(65)に、新たな疑惑が浮上した。

「石井議員は、地元・茨城の支援者に対し、毎年、『もち』や『れんこん』を配っているのです」

そう証言するのは、石井議員の後援会関係者である60代の男性だ。

石井議員は、茨城県藤代町議、取手市議などを経て、’09年に民主党から出馬した衆院選に当選。その後、3度の落選を経て、’16年の参院選で維新の会から国政に復帰した。事務所は取手市内にあるが、毎年年末になると、事務所の秘書たちが「もち」や「れんこん」を持って地元の有権者の自宅を回るのだという。

「事務所に詰めている秘書やスタッフら4~5名で、12月頃に茨城県内の各地域を回っています。新年を前に、『来年も石井章をよろしくお願いします』というわけです。配布先のリストを持って、一軒一軒訪問している。事務所のクルマを使う秘書もいるし、自分のクルマで回る秘書もいます」

本誌は、その配布先リストを入手。そこには、事務所のある取手市だけでなく、近隣の古河市、牛久市などに住む150人以上の氏名と住所がズラリと並んでいる。

「『れんこん』は農家から仕入れたもので、長さ80㎝、幅20㎝くらいの段ボールに3~4本詰められています。『もち』は1~2㎏程度でしょうか。いずれも2000円程度の価格だと思います。もちろん受け取ってくれる方ばかりではなく、拒否される方や留守のお宅もある」

本誌はリストにある住所を実際に回り、「石井章および事務所から『もち』や『れんこん』を受け取ったことがあるか」を取材した。住民のなかには、

「わからないよ。答えられない」

「友達から『石井さんかられんこんもらったか記者が聞いて回ってる』って連絡きたよ。もらっていても、もらってないって言えばいいんだよ」

と答える人もいたが、こう明言する住民もいた。

「この辺はみんな石井章(の支持者)だよ。昔から『もち』を持って挨拶に来る。だから私たちはずっと応援している」(取手市在住の男性)

選挙区内の人への「寄附」は、公職選挙法で禁じられている。カニやメロンを有権者に贈った疑惑などで’21年に議員辞職した菅原一秀元経産大臣の件でも明らかなように、食料品であっても寄附にあたる。公職選挙法に詳しい神戸学院大学法学部教授の上脇博之氏が言う。

「石井議員は全国比例ですから、全国が選挙区です。議員本人だけでなく、後援団体や選挙区支部が配っても公選法違反となります。公選法に抵触するかのポイントは、受け取った側が『石井章側からもらった』と認識しているかどうかです」

その点について、前出の後援会関係者は、こう断言する。

「秘書は『お世話になります。石井章の事務所から来ました』と挨拶するわけですから、有権者の皆さんは間違いなく誰からもらったかわかっています。もっと言えば、石井議員のカレンダーも一緒に渡すこともありますからね」

本誌は「もち」や「れんこん」の配布について、6月5日、牛久市での街頭演説を終えた石井議員本人を直撃した。

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FRIDAYデジタル
6/10(金) 7:02
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