昨年10月の衆院選で、公示前に自身への投票を呼びかける文書を不特定多数の有権者に配ったとして、公職選挙法違反罪で在宅起訴された日本維新の会の衆院議員、前川清成被告(59)=比例近畿ブロック=の初公判が25日、奈良地裁であった。前川議員は「公職選挙法が禁止するような行為はしていない」と述べ、無罪を主張した。

 起訴状などによると、前川議員は昨年10月14日、「選挙区は『前川きよしげ』、比例区は『維新』とお書き下さい。」と記載したはがきや、「例 前川さんへぜひ一票をお願いします。」などと書かれた文書の入った封書を35カ所に送付し、公示前に投票を呼びかける選挙運動をしたとされる。

 前川議員は意見陳述で、公職選挙法には、公示前に選挙はがきの作成依頼をしてはならない、などと明記されていないとし「投票依頼はしていない。投票依頼をするつもりはまったくなかった」と述べた。弁護人も憲法で保障された政治活動であり、合法的な選挙の準備行為だと主張した。

 検察側は冒頭陳述で、前川議…

朝日新聞
2022/4/25 21:30
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ4T6RWMQ4TPTIL00Y.html