ロシアが不法占拠している北方領土・国後島で3月末、照明弾によるとみられる閃光(せんこう)が夜空を照らし、北海道根室市内のオホーツク海側で地鳴りや地響きも起きたなどと訴える電話や通報が市役所や道警根室署に相次いだ。市民が赤く染まった国後島の島影を撮影した動画を毎日新聞に提供した。

 動画を撮影した市民によると、閃光が見えたのは3月30日午後6時過ぎから1時間強。根室海上保安部の巡視船も確認している。同じ時間帯に市立花咲小の移転に伴う花火が打ち上げられていたが、見物者の間では「花火にしては異常な揺れ方」「(ロシアに)日本漁船が撃たれたのでは」などと不安が広がったという。

 ロシア軍東部軍管区は国後、択捉の両島で近く1000人規模で対戦車誘導ミサイルシステムなどの実弾射撃訓練を行うと、3月25日に予告していたが、今回の閃光などとの関係については不明。【本間浩昭】

毎日新聞
2022/4/3 09:04
https://mainichi.jp/articles/20220403/k00/00m/040/017000c.amp