大阪府は現在、飲食について「同一テーブル4人以内」「2時間程度以内」などといった感染防止ルールを守るよう要請しているが、日本維新の会代表の松井一郎大阪市長(57)が今月、大阪・ミナミの鍋料理店で午後6時半ごろから約3時間にわたり約30人で会食した。

 この問題について記者会見した松井氏は、記者から「30人でも(府のルールを)守っているんですか?」と質問され、「だって人数の上限、アッパーはないもん。(ルールにあるのは)1テーブル4人で、人数制限はないから。2時間をオーバーしたことは、反省すべきところかなと思ってますけどね」などと発言して大顰蹙を買った。

 松井氏の先輩である元大阪市長の橋下徹弁護士(52)は意外にも、12日放送の「日曜報道THE PRIME」(フジテレビ系)で、『松井擁護』とも受け取られるコメント。「松井さんは自ら、2時間程度という時間制限を吉村さんと二人で決めたわけですから、これはしっかり守っていただかなければならないですよね。ただ、ルール自体がおかしいところがあって、松井さんが言われるように上限の人数は決まっていない。じゃあ、50人でも60人でもいいのかということになって、1テーブル4人というのはどういう意味があるのということになる。自分たちで決めたルールは守ってもらわなければ困るけど、そもそも今、大阪にあるルールがおかしい」と言い、こう続けた。

「僕は3時間程度の会食をやっています。今は緊急事態宣言も出ていないし、蔓延防止でもないし、感染者数も少ない。やっぱりルール自体が不合理だから、こんなことになってしまう。松井さん、吉村さんにはもう一度、しっかりとルールを見直してもらいたいと思います」

 橋下氏は弁護士として「法律の抜け穴を突くのは違法ではない。抜け穴のある法律が悪いのだ」との「正論」を言いたかったのかもしれないが、一方で「おかしな法律なら守らなくてもいい」と法律破りを「奨励」するのはいかがなものか。

日刊ゲンダイ
12/13(月) 9:06
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