神戸新聞|「こんなに一斉に閉めるとは」市長、かんなみ廃業に手応え 「おにぎり屋さん、まっとうにやっている」
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202111/0014868491.shtml

2021/11/25 17:35

通称「かんなみ新地」と呼ばれる尼崎市神田南通3の風俗街に対し、兵庫県警尼崎南署と市が連名で風営法に基づく警告をしたことを受け、稲村和美市長が25日、「元に戻ることのないようしっかりと動向を注視しつつ、市としてできることを検討していきたい」と初めて公の場で見解を述べた。会見での主なやり取りは次の通り。

 −市はかんなみ新地での営業を全てやめてほしいという姿勢なのか。

 「合法な営業であれば問題ない。違法であればここ限りにしてほしいということ」

 「小学校も近いエリアだ。違法行為がなければ全ていいのかという問題はある。周辺の環境に沿った営業形態が望ましい。そのへんも並行して検討している」

 −なぜ、今になって警告書を出したのか。

 「タイミングは警察にリードしていただいた。私たちとしてはコロナ禍ということもあるのではないかと思っている。風俗に限らず、多くの事業者がコロナ禍に見舞われて持続可能な商売を考える時期にきていた」

−警察から働きかけがあったのか。

 「警察の方から、抜き打ちで摘発ではなく『まずは警告書を出して進めたい』との働きかけがあり、市と連名でやりたいということだった。私たちもそれに合わせて街灯の照度を上げたり、新しい街灯や防犯カメラを付けたりとできることを考えてきた。条例改正の必要があるかどうかの研究や、先行する自治体の勉強も進めてきた」

(市危機管理安全局長)「地域からはこれまでも声をいただいたが、私たちはその都度警察に伝えることしかできていなかった。ただ市全体で暴力団排除が進むにつれて、かんなみ新地に対する(厳しい)声もあがってきたのは確か」

 −これまで市独自に対応できなかったということ。

「私たちにはやりようがなかった。市民や地元から声が上がるたびにそれを警察に伝えることしかできなかった。今回、警察と取り組みを進めようという話になった際には、消防法や建築基準法に基づく確認など、市も踏み込んだ姿勢で臨もうということは連携してきた」

 −「踏み込んだ姿勢」とは。

「ほとぼりが冷めたら元に戻ることが決してないようにすることが第一。今回はかなり廃業届が出ている。権利関係が込み入っていて十分に把握できていないが、賃貸されていた方が出ていかれた後を注視しないといけない」

 (同局長)「インターネットが発達し、仕事の内容が具体に書かれた求人情報や現地を撮影した動画が広がっている。これまでグレーだったものが現実に目の前に出てきている。これに対して市民から『市のイメージを損ねている』とお叱りをいただいている」

「働いている方の生活相談という部分も視野に入れている。弁護士にも相談が入っている。関係者が廃業届を出しに来た際には、市の支援窓口につなぐためチラシを渡している」

 「こんなに一斉に閉めるようなことになるとは思わなかった。すぐ元に戻るだろうなと。(各店舗は)違法だということを自覚されているんだなということを思った」

−一帯が空き家、空き店舗になる懸念がある。

 「まとまった閉店であれば対応のしようがあるが、現在はおにぎり屋さんなど、まっとうに飲食店をやっているところもある。市としては消防法などに基づき、定期的な調査に入らせていただくことになるかなと思っている」

 −街灯の照度を上げる取り組みをしている。治安悪化を懸念する地域の声があったからか。

 「地域からの声は昔からあった」

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。