18区は立民前職で元首相の菅直人さんが十四回目の当選を決めた。旧民主政権の菅内閣で防衛政務官を務め、今回は自民公認として21区から18区に国替えした長島昭久さんとの因縁の「師弟対決」を制した。
 菅さんはJR三鷹駅北口近くの会場で支援者の歓声に迎えられた。「自民の政治を変えてもらいたいという力が自民の力を越えた」と強調。長島さんについては「相手が誰と言う前にたくさんの応援をしてもらった」と述べるにとどめた。
 菅陣営は、菅さんと妻の伸子さん(76)が長島さんの新人の時に選挙の手ほどきをした経緯も踏まえ、転身を「裏切り」と批判。菅さんは今回の選挙を自身の「集大成」「最後の戦い」と位置付け、分厚いリベラル層をまとめて無党派層も味方につけた。
 自民は安倍晋三元首相や菅義偉前首相ら大物が相次いで長島さんの応援に駆けつけたが、「刺客」作戦は成功しなかった。長島さんは二〇一七年に旧民進党を離党。前回は希望の党から21区に出馬し当選したが、その後自民党に入党した。 (花井勝規)

東京新聞
2021年11月1日 07時07分
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