立憲民主党の枝野幸男代表は11日、衆院選に向けた街頭活動をスタートさせた。東京都内5カ所で演説し、「もう一度、首相官邸に戻り、今度はどんな危機がおこっても、命と暮らしを守れる政治をつくる」などと、政権交代に向けた決意を語った。菅義偉首相の次の自民党総裁選びは「準決勝」で、その後にある衆院選こそが本当の首相選びであると主張した。

枝野氏は練馬駅前の演説では、立憲が10日に発表した緊急事態宣言の解除までに取り組むべき新型コロナウイルス対策の緊急提言を訴えた。「私たちには具体案がある。政府与党にこそ対案がない」などと語った。年収1千万円程度を下回る中間層への所得税実質免除を挙げ、「日本社会の疲れ切った構造を変えよう」と呼びかけた。

 枝野氏は演説後、記者団の取材に応じ「有権者が今、自民党内で行われている『準決勝』よりも、総選挙に向けた選挙モードに入っている。衆院が解散された直後のような熱気を受け止めている」と手応えを語った。(吉川真布)

朝日新聞
2021/9/11 19:00
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