自民党総裁選に立候補を表明している岸田文雄前政調会長は6日のテレビ朝日の番組で、2019年7月の参院選を巡り、党本部から元法相の河井克行夫妻側に提供された1億5千万円について、「買収に使われていなかったと確認することは党としてやらなければいけない」と語った。

 克行被告=控訴中=は、19年夏の参院広島選挙区で、計100人に約2900万円を配ったとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた。裁判で克行被告は、買収資金について「手持ちの資金だった」と説明したが、裏付ける資料はなく、解明されていない。

 岸田氏は「党から出たお金が買収の資金に使われていないかということが問われている」と指摘。1億5千万円に関する書類が検察から党本部に返還されたことを踏まえて、「書類をしっかり精査した上で、買収に使われていなかったということを確認したいと強く思っている」と話した。(笹井継夫)

朝日新聞
2021/9/6 20:54
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