東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は9日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種対象の拡大検討の意義を「海外の方々らをお迎えするため、できるだけ接種することが、組織委としてのおもてなしだと思っている」と話した。

 国際オリンピック委員会(IOC)は米製薬大手ファイザーの協力を得て、日本向けに選手団のほか、審判や通訳ら国内の大会関係者ら計約2万人分のワクチンを無償提供する方針。これを受けて、組織委などは接種対象を約7万人の大会ボランティア、国内メディアまで広げることを検討している。

 9日のIOC理事会で、組織委は大会の準備状況を報告。橋本氏は「安全で安心な大会開催に向けて自信を持てるだけの数々のエビデンス(根拠)がそろってきたことを確認できた」と強調した。

 「おもてなし」の言葉は五輪招致が決まった2013年9月のIOC総会の最終演説で滝川クリステルさんが使い、流行語になった。【岩壁峻】

毎日新聞
2021/6/9 23:37
https://mainichi.jp/articles/20210609/k00/00m/050/332000c