感染拡大に歯止めが掛からない大阪。20日、吉村洋文知事は「医療の体制も含めて考えた時に、国に対して『緊急事態宣言』を要請すると判断をしました」と話しました。

■“見回り隊”バイト大量動員 実態は…

今月発足した飲食店の「見回り隊」。感染対策をチェックしていますが、見回りするスタッフにはアルバイトも多く、ネットでは「大量募集 時給1300円 飲食店見回り業務!」といった募集もありました。

実際に応募した男性は、違和感を口にします。

大阪で「見回り隊」に参加した男性:「(インターネットで)求人がバーッと『募集何人』って書いてあって、早いもの勝ちで。時給は1300円。単純にお金が入ってくる」

採用された男性が現場に向かうと…。

大阪で「見回り隊」に参加した男性:「バイトの人がほとんど。(店から)『1回来たのに、また来た』みたいな話も聞いたことあって。(実際のチェック時も)アルバイトの人たちの目なんで『もう(対策)できてるし、いいんじゃないですか?』的な感じで。『こんなのに税金使っているなら、俺たち(店)の支援をもっとやってほしい』という意見は、すごく聞きましたね」

■“見回り隊”は店外のみ?一日2回も困惑…

「見回り隊」のチェックを受けた大阪・梅田のお好み焼き店「お好み焼 つる家」。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「(Q.店内を細かく見ていた?)それはなかったです。入り口でちらっと見られるくらい」

店内に設置されたカメラの映像で、見回りに訪れたのは、2人の男性スタッフ。映像に姿が捉えられますが、すぐに店の外へ。
その後も、入り口で言葉を交わすだけ。「見回り隊」が、店内をのぞき込む様子はありません。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「(点検は)口頭で、5分から10分で終わりました」

結局、2人は店の奥まで足を踏み入れることなく、去っていきました。すると、その30分後、訪れたのは別の「見回り隊」。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「同じ日に、今度は男女の別の組が来られたが、(1度目と)同じことをされていた」

同じ日に、なぜ2度も「見回り隊」が来るのか。不思議に思った社長が点検予定の店のリストを確認すると…。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「閉店しているお店ばっかり載っていたので、何をしているのかなと。逆に(閉店している店の情報を)教えてあげた」

ずさんな現場の実態に社長は…。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「そういうので、税金使われているのかと。(時短を)真面目に守っているところが、アホみたいな感じ」

時短営業が続くなか、店は苦渋の決断をしました。

「お好み焼 つる家」加納利彦社長:「全くお客さんは来ず。(4月)12日から休業している。その人ら(『見回り隊』の職員)は給料をすぐもらえるが、我々は協力金がまだ入っていないところもある。我々、飲食店としては、腹が立ちます」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2021年4月21日放送分より)

テレ朝news
4/21(水) 16:15
https://www.youtube.com/watch?v=TGIGA6giEsI