大阪府は新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、府内での感染の急拡大に歯止めがかからず、医療のひっ迫が深刻さを増している状況を受け、さらに強い対策を講じる必要があるとして、緊急事態宣言の発出を国に要請することを決定しました。

大阪府は府内での新型コロナの感染の急拡大に歯止めがかからず、医療のひっ迫度合いも深刻さを増している状況を受け、20日午後、対策本部会議を開きました。

この中で吉村知事は「医療が極めてひっ迫している状況を考えると『まん延防止等重点措置』だけでは効果が十分ではない。変異株の感染拡大力や重症化率の高さなどを考えると、緊急事態宣言の発出を要請すべきだ」と述べました。

また会議では「まん延防止等重点措置」が適用されてから2週間ほどが経過した現在も、依然、感染拡大が続いていることや、重症病床の運用率や感染経路の不明者の割合など感染状況を示す指標のうち、ほとんどの指標が最も深刻な「ステージ4」になっていることなど、府内の深刻な感染状況が報告されました。

そして、さらなる感染拡大を食い止めるためには「まん延防止等重点措置」より強い対策を講じる必要があるとして、緊急事態宣言の発出を国に要請することを決定しました。

吉村知事は宣言が発出されれば人出を抑えるため、百貨店や商業施設、それにテーマパークなど、規模の大きな集客施設を中心に休業を要請したい考えで、大阪府では、具体的な措置について国との調整を急ぐ方針です。

NHKニュース
2021年4月20日 17時06分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210420/k10012985571000.html