コロラド先生がハーバービジネスオンライン(フジ産経系列のニュースサイト)に1年半前に書いてた記事。
めっちゃわかりやすかった。

https://hbol.jp/202689

福島第一原子力発電所の莫大なタンクの中にある液体は、かつて呼ばれていた「トリチウム水」ではなく、「処理水」という表現も怪しい、過去8年間、処理に失敗してきた「ALPS処理失敗水」に過ぎないからです。

 より正確な表現をするならば、「ALPS不完全処理水」です。

 トリチウムは、水からの分離が難しく、原子力の商業利用においては基本的に環境に捨てるしかありません。幸い、トリチウムは生物濃縮しにくく、無機形態であるならば速やかに生体から出て行きますので、高濃度のトリチウム雰囲気を作らないことが重要です。放射毒も比較的弱いためにトリチウムは、特例的に環境放出が一定限度の自主基準、法定基準において認められてきた経緯があります。

 しかし、福島第一原子力発電所の「処理水」、実態は「ALPS不完全処理水」は、およそ存在するはずの無い告示濃度を遙かに超過した多くの放射性核種を含んでいます。

 従って、福島第一原子力発電所の「処理水」=「ALPS不完全処理水」を正常な原子力・核施設から排出されることが認められている「トリチウム水」と同列に述べることは、事実に反し、完全に誤っています。

 繰り返しますが、福島第一原子力発電所の「処理水」=「ALPS不完全処理水」を、正常な原子力・核施設における「トリチウム水」と同列、同等に論じることは、根本的且つ完全な誤りです。

 簡単に例えれば、「未処理のウンコやオシッコ、トイレットペーパーが混ざる浄化不完全の水」と「下水処理施設で浄化済の水」を同列、同等に述べて、ウンコ、オシッコ、トイレットペーパーを膨大に海や川に放出するに等しい主張です。