公明党の山口那津男代表は6日の記者会見で、共産党の志位和夫委員長が公明の中国に対する融和的な姿勢をめぐり、「毛沢東を一番礼賛したのは公明」などと皮肉ったことに対し、「どうのこうの言うつもりはない。共産党のことはとやかく言わない」と受け流した。かねて対立してきた共産側の挑発に乗らず、「大人の対応」を見せた。

 山口氏は、公明が昭和47(1972)年の日中国交正常化に果たした役割に触れ、「自らのことをきちんと振り返りながら、これからのあるべき姿を模索していく」とも述べた。

 ただ、中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区や香港などでの中国当局による弾圧は、国際社会の大きな問題となっている。与野党が海外での深刻な人権侵害行為に制裁を科すための日本版「マグニツキー法」の制定に動き出す中、公明は同法の策定に慎重な姿勢を示し、他党から「弱腰だ」との批判も浴びているる。

 志位氏は1日の記者会見で、こうした公明の対応を念頭に、「思い出すのは、文化大革命のときだ。一番、毛沢東を礼賛したのは公明党だった」などと述べた。

産経新聞
2021.4.6 14:22
https://www.sankei.com/politics/news/210406/plt2104060031-n1.html