愛知県の大村秀章知事のリコール運動中に多数のアルバイトが署名を偽造した問題で、リコール活動団体の会長を務める美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長と事務局長の田中孝博・元愛知県議が22日、県庁で記者会見し、「事務局は何も関係ない」とあらためて関与を否定した。

 この問題は、名古屋市の広告関連会社の下請け会社が、佐賀市内でアルバイトを動員し、署名の書き写し作業をしていたことが、本紙と西日本新聞の取材で判明。関係者によると、事務局幹部がバイト募集を依頼し、発注書もあった。

 これに対し、高須氏は「事務局幹部は田中事務局長1人しかいない。事務局長を僕は信じます」と説明。田中氏は「依頼もしていないし、発注書も出していない。佐賀にも行っていない」と自身の関与を否定した。

 田中氏は今月16日の記者会見などで「事務局メンバーではない運動関係者が、九州で名簿をつくる作業を依頼したと話している」と語ったが、この日、「はっきりしていないことを話してしまった」と訂正し、取り消した。

 また、高須氏は運動を始めた経緯について、大村知事と対立する名古屋市の河村たかし市長に頼まれたためと明かした。

 高須氏によると、大村知事が会長を務めた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」実行委員会が昨年5月、名古屋市に未払いの負担金を支払うように提訴した直後、河村市長から「知事が名古屋市を訴えてきた。リコールをしたいので手伝ってほしい」と頼まれ、承諾したという。

 高須氏は「最初は応援団のつもりだったが、他に誰もいないので、僕が会長に就くことになってしまった。ただ、全責任は僕にある」と話した。

 河村市長は22日夜、取材に対し「こちらが把握している事実と異なる」などと述べ、自身の依頼でリコール活動を始めたとする高須氏の主張を否定した。

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